daisuke
屋台おかもと店主の吉村です。本音を言うと自分がでしゃばることもないのですが、ひとことふたことご挨拶させていただきます。
まずは、近年、全国的に自然災害が多く、甚大な被害を受けられた皆さまに対して、心よりお見舞い申し上げます。 一日も早い復旧と、被災された方々が日常生活に戻れるよう、お祈り致しております。
いまの屋台おかもとをスタートさせたのが、1994年の夏。それから15年後の2009年に店舗形式の中洲居酒屋店をオープンし、2021年の7月に川端店へと移転しました。居酒屋店を開いたのは、生ものなど、出したくても屋台ではお出しできない料理を召し上がっていただきたかったからです。気がついたら屋台スタートから30年近くが経っていました。早いもんです。
それにしても、移り変わりが早い飲食業界の中で、これほど長く営業を続けてこられたのもひとえにたくさんのご愛顧をいただいたおかげと思うとります。深く感謝しております。
おかげさまで、近年、芸能人や有名人のお得意様にテレビで紹介されたり、ブログやツイッター、フェイスブックなどでも取り上げてもらう機会が多く、とてもありがたく思っています。しかし、一方で、注目されるほどに、味や接客等の面でさらに気を引き締めなければとも感じております。紹介していただいた方々の評判を傷つけるわけにはいきませんし、せっかくご来店いただいたお客さんには美味しくて楽しい時間を過ごしていただきたいと思っています。ところがいかんせん、まだまだ行き届かない面も多々あり、ご迷惑をお掛けしているかもしれません。当店の第一の課題として改善に努めて参ります。
日々、おいしいものを召し上がってもらおうと努力しているつもりです。しかし、私はむしろ、その料理を介して、人と人が会話したり、繋がったり、笑ったり、支え合ったりすることの方に肝があると思っております。ですから、料理人は味さえよければいいといったことではなくて、そこはむしろ始まりで、おいしいものを食べていただきながら、いかにお客さんに「いい時間」を過ごしていただけるかということをいつも考えるようにしています。もちろん、それをいいわけに味を落としては本末転倒。日々店の皆と一緒になって、試食を繰り返し、アイデアを練って、旬の素材、新しい素材を使った、お客さんに喜んでもらえるようなメニューを探し続けています。私たちが一生懸命考えて、お出しした料理を食べながら、楽しそうに会話しているお客さんを見ているだけで幸せな気分になります。帰りぎわに「美味しかった。ごちそうさま」なんて言ってもらえると、もう疲れもなにも吹っ飛びますから。
屋台はある意味、特殊な場所です。通常の飲食店にはない独特の空気があります。お客さんとの距離が近いので、そのやりとりを中心に屋台の時間は進んでいきます。その日の天候や座っているお客さんの顔ぶれなどで、日ごとに時間ごとに屋台の空気は変わります。まるでライブのような感覚です。屋台においでの際は、ぜひ一度、そういったところも楽しんでいただければと思います。屋台では店主やスタッフの個性が屋台の雰囲気に反映されていると思います。いずれにしろ、スタッフとお客さんたちとが一緒に屋台をやっているようなもので、まさしくライブです。居酒屋の川端店では、その屋台の空気をなるべく残しつつ、メニューの豊富さ、快適さなど店舗ならではの特徴を出して、お客さまにゆっくりとくつろいでいただきたいと思っております。
繰り返しになりますが、「美味しかった」「美味しかったからまた来たよ」…お客さんからそのありがたいお言葉をいただくために、屋台おかもとは、これからも精進し続けます。
私たちもまだまだ未熟もんです。やりかぶったり、ご迷惑をお掛けすることもあるかもしれません。至らないところはどんどんお叱りいただけると幸いです。どうかこれからも末永く「屋台おかもと」をよろしくお願いいたします。
屋台おかもと 店主 吉村大輔